LANDING PAGEと書かれたノートとマーケティングのイラスト

LP広告とは?自社への必要性を初めて調べる担当者向けに解説

「LP広告を試してみては」と上司や取引先に言われたけれど、LPとは何か、通常の広告と何が違うのかがよくわからない。

そんな状況でとりあえず検索している方も多いのではないでしょうか。

この記事では、LP広告の定義や自社に本当に必要かどうかの判断軸を中心に、始めるべき媒体、費用の考え方、動くためにすべきことまで、初めて調べる担当者が「自社で取り組むべきか」を判断できるよう順番に解説します。

この記事でわかること

  • ✓ LP広告の考え方と、通常の広告との根本的な違い
  • ✓ LP広告が有効なケースと、通常のホームページ誘導で足りるケースの判断軸
  • ✓ 始めるべき広告媒体と費用構成
  • ✓ LP広告の成果を左右する「メッセージの一貫性」と、よくある失敗の構造

LP広告とは何か

ホームページとLPの違い

LP(ランディングページ)広告とは、広告をクリックした人を専用ページに誘導する広告手法のことです。

ランディングとは「着地する」という意味で、その名のとおり、LP広告は1つのアクションに行きつくことに特化して設計されます。

まず、通常の広告との違いを整理しましょう。

広告をクリックした人が、企業のホームページのトップに誘導されるシーンを想像してみてください。

そのページには企業情報、サービス一覧、採用情報、ニュース……とさまざまなコンテンツが並んでいます。

そのため、訪問者は自分で目的のページを探さなければならず、途中で迷ったり別の情報に気を取られたりして、問い合わせや購入のアクションに至る前に離脱してしまいます。

一方のLP広告では、広告クリック後の誘導先を「その広告専用のページ」に絞ります。

LPにはナビゲーションメニューも、他のサービス情報も載せません。訪問者に求めるアクションは1つだけです。

具体的には、資料請求や、問い合わせ、購入、無料体験の申し込みなどが挙げられます。

ただし、外部へのリンクが一切ないわけではありません。フッターにリンク付きの企業ロゴやSNSアカウント、プライバシーポリシーへのリンクを置くのは一般的です。

信頼性を担保する情報は残しつつ、本文中で他のページへ回遊させる導線は置かない、という考え方です。

広告からLPを経てコンバージョンに至るまでの流れはシンプルです。

検索結果やSNSに表示された広告を見てクリックする。

表示されたLPを読む。

ページ上のボタンやフォームから1つのアクションを行う。

この3段階です。

「求めるアクションを1つに絞る」という設計がコンバージョン率(CVR)の向上につながる理由は、訪問者が迷う余地がなくなることにあります。

何を求められているかが明確であればあるほど、行動に移しやすくなります。

LPがホームページとは別に必要な理由はここにあります。

ホームページは「会社を知ってもらう場所」であり、訪問者が自由に回遊することを前提に設計されています。

一方のLPは「1つの行動を促す場所」であり、回遊を想定した設計とはまったく異なります。

同じ「ページ」でも、役割と設計の考え方が根本から違うのです。

▶︎LPとホームページの役割の違いはこちら

📄 関連記事 LPとホームページの違いとは?5つの比較でわかる成果が出る使い分け

LP広告が有効なケースと、通常のホームページ誘導で足りるケース

LP広告が有効かどうかを判断する際、最初に問うべきことは1つです。

「広告から来た訪問者に、1つのアクションだけを取らせたいか」。

この問いへの答えが、判断の起点になります。

LP広告が機能するケース

LP広告が機能するのは、訪問者に求めるアクションを1つに絞り込める場合です。

新サービスに対する資料請求数を伸ばしたい、採用説明会への申し込みを増やしたい、期間限定オファーへの参加を促したい。

このような「1つの明確なゴール」がある場合に、LPは力を発揮します。訪問者にとって「次にすべきこと」が明確であるほど、行動率が上がるためです。

LP広告が向いていないケース

一方、会社全体を知ってもらいたい、複数のサービスを比較して選んでほしい、ブランドへの親しみを高めたいといった目的にはLPは向いていません。

こうした目的には情報の幅と奥行きが必要なためです。

訴求を1つに絞るLPよりも、通常のホームページトップへ誘導する方法が理にかなっています。

もう一つの判断材料は、広告文とLPの訴求を一致させられるかどうかです。

例えば取り扱い商品が数百点あるECサイトで「品揃えの豊富さ」を広告で打ち出した場合、LPで1つのアクションに絞ろうとすると、広告の訴求とページの中身がかみ合いません。

広告で約束した内容をLPでも一貫して伝えられる場合にのみ、LP広告は機能します。この一致が取れない商材や状況では、たとえLPを用意しても成果につながりにくいといえます。

LP広告のデメリット・注意点

LP広告にはデメリットや注意点もあります。まず、LPの制作にはコストがかかります。

また、LPは公開して終わりではなく、数値を見ながら継続的に改善していくことで成果が積み上がるものです。

「作れば自動的に成果が出る」という性質ではない点は、最初に理解しなければいけません。

さらに、LPは1つのアクションに特化するものであるため、複数の目的を1枚のLPで達成しようとすると、設計が破綻してしまいます。

目的ごとにLPを用意するという考え方も、LP広告を続けていくうえでは重要です。

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LP広告はどの媒体から始めるべきか

オンライン広告の種類

LP広告を始めようとしたとき、「どの広告媒体を使えばいいのか」という疑問が浮かぶでしょう。

主な選択肢はリスティング広告、SNS広告、ディスプレイ広告の3種類です。

どの媒体から始めるべきかは商材・ターゲット・目的によって変わりますが、LP広告に初めて取り組む場合は、検索意図が明確でメッセージを合わせやすいリスティング広告が出発点になることが一般的です。

それぞれ性質が異なり、何を選ぶかでLPに求められる設計も変わるため、3つの媒体を順に見ていきます。

リスティング広告(Google広告・Yahoo!広告)

リスティング広告は、GoogleやYahoo!などの検索結果ページに表示される広告です。

「○○ 料金」「○○ 比較」のように、ユーザーが能動的に検索したキーワードに対して表示されます。

すでに関連事項について調べている人に届くため、訪問者の検索意図とLPのメッセージが一致しやすいのが特徴です。

例えば「○○サービス無料体験」と検索したユーザーに対して「今なら30日間無料」という広告を表示し、その詳細が記載されたLPに誘導するといったように、一連の流れが作りやすいというメリットがあります。

SNS広告(Meta広告・X広告など)

SNS広告は、FacebookやInstagram、XなどのSNSのタイムライン上に表示される広告です。

ユーザーが投稿一覧などをスクロールしている途中で目に入るため、リスティング広告とは根本的に異なります。

リスティング広告が「探している人」に届くのに対し、SNS広告は「探していない人」に届きます。

そのためLPでは、ファーストビューで瞬時に「自分に関係ある」と感じさせる設計が欠かせません。

訪問者は購買意欲がまだ高くない状態であるため、資料請求や無料相談の申し込みなど、ハードルの低いアクションに絞った設計が現実的です。

そのため、リスティング広告と同じLPをそのまま使い回そうとすると、成果が出にくいことがあります。

ディスプレイ広告

ディスプレイ広告は、Webサイトやアプリの広告枠に画像やテキストで表示される広告です。

幅広いユーザーに対して露出できる一方、購買意欲が高い層にピンポイントで届けるには工夫が必要です。

ブランド認知を広げる段階や、一度自社サイトを訪れたユーザーへの再アプローチ(リターゲティング)に活用されることが多いです。

▶︎LP内部の構成や設計についてはこちら

📄 関連記事 LP構成の作り方|成果につながる基本パターンと失敗しない組み立て方

LP広告の費用はLP制作費と広告費の2つで構成される

LP広告にかかる費用については、2種類のコストが発生することを最初に理解しましょう。

具体的には、LP制作費と広告費です。この2つは性質がまったく異なるため、それぞれ別の視点で設計する必要があります。

LP制作費

LP制作費は、LPを作るためにかかる初期費用です。フリーランスへの依頼、制作会社への発注、ノーコードツールを使った自作など、方法によって金額は大きく異なります。

広告費

広告費は、広告を配信するために継続的にかかる費用です。

リスティング広告はクリック課金型で、広告がクリックされるたびに費用が発生します。

Google広告には公式な最低予算の設定はなく、1日の予算は広告主が自由に決められます。

ただし予算が少なすぎると配信量が確保できず、改善に必要なデータが集まりません。

Meta広告(Facebook・Instagram広告)では、最小予算の要件は所在地や課金のタイミングによって変わるとされており、一律の下限額は示されていません。

目安として、獲得単価の目標を設定して運用する場合は、1日の予算をその目標額の5倍以上にすることが推奨されています。

1件あたり$5を目標にするなら、1日の予算は$25以上ということです。

LP品質と広告費の関係

CPAとLPの品質

LP広告に取り組み始めた頃に陥りやすい失敗が、「LP制作費を節約して広告費だけに予算をかける」というものです。

LP広告は広告費を払って人を呼び込む手法のため、コストの感覚が「広告費だけ」になりがちです。しかし、LP自体の品質が低ければCVRも低くなります。

ここで理解しておきたい指標がCPA(顧客獲得単価)です。

これは「1件の問い合わせや申し込みを得るのに、広告費をいくら使ったか」を表すもので、広告費÷CV数で求められます。

例えば月10万円の広告費をかけている、LPのCVRが1%だとします。

1,000クリックで10件の問い合わせが取れるとすると、CPA(1件あたりのコスト)は1万円です。

一方、同じ10万円の広告費でも、LPを改善してCVRを2%に上げると、500クリックで10件の問い合わせが取れ、CPAは5,000円になります。

広告費自体はまったく変わっていないのに、LP品質の改善だけでCPAが半分になる計算です。

LP制作費に一定のコストをかけてCVRを改善することは、広告費の節約という形で長期的には回収されます。

「LP制作費は支出」という見方ではなく、「LP品質への投資が広告費の効率を決める」という視点で2つのコストを設計しましょう。

また、広告費の目安は媒体によって異なります。

リスティング広告とSNS広告ではクリック単価の相場が変わるため、LP広告を始める前にどの媒体で出稿するかを絞り込んでから費用を見積もると、現実的な予算設計につながります。

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LP広告の成果を左右する「メッセージの一貫性」

LP広告で成果が出ない場合、原因として見落とされやすいのが「メッセージの断絶」です。

これは、広告文で伝えた内容と、LPに書かれている内容がかみ合っていない状態を指します。

リスティング広告では「広告文に書いたことがLPの冒頭でも書かれているか」、SNS広告では「広告クリエイティブのビジュアルとLPのファーストビューの雰囲気が揃っているか」が問われます。

この一致を「メッセージマッチ」と呼びます。

どちらの媒体でも、広告とLPの訴求がかみ合っていなければ、クリックした人は「思っていた内容と違う」と感じて即座に離脱します。

このようなメッセージの断絶は、LP制作の担当と広告運用の担当が分かれている場合に起きやすいといえます。

例えば、自社のデザイン担当がLPを作り、別の担当者や代理店が広告を運用する場合、それぞれが自分の仕事に集中した結果、「広告で何を約束したか」と「LPで何を伝えているか」がずれていくことがあるのです。

ただし、外注・内製を問わず、LP制作と広告運用を別々の人間が担う構造であれば、同じ問題が起こり得ます。

具体例を挙げましょう。

広告担当者が「今なら初期費用0円」というオファーを前面に出した広告を配信し始めたとします。

しかしLPは「サービスの特長と信頼性」を伝える構成になっています。

広告をクリックした人は「初期費用0円の詳細を確認したい」という期待を持ってLPを閲覧しますが、そのキャッチコピーがファーストビューに見当たらない。

これでは直帰率が上がり、CVRは低いまま、広告費だけが消えていく状況が生まれてしまいます。この状況はLP品質ではなく、担当間の連携不足によって起こり得るのです。

こうならないためにも、広告文で使う訴求文とLPのファーストビューのコピーは、同じ人が確認・決定する。

もしくは、担当者間で内容を揃える確認のステップを設けることを心がけましょう。

広告文とLPを「別々の仕事」として切り離して考えてはいけません。密接に連携しているという意識がLP広告の成果を支えます。

LP広告を始める前に整理しておきたいこと

LP広告に必要な3つの要素

ここまで読んで、LP広告が何かはわかったことでしょう。実際に自社で取り組むべきかどうかの判断は、1つの問いに立ち返ることで整理できます。

広告から来た訪問者に、1つのアクションだけを取らせたいシーンがあるか。

この問いに対する答えがYESであれば、LP広告が機能する土台はあるといえます。

ただし、実際に動かすには、LP(専用ページ)・広告文・運用体制の3つを揃える必要があります。

この3つを誰が担うかを決めないまま動き出すと、メッセージの断絶や予算の無駄が起きやすくなります。

何を社内でやり、何を外部に任せるかを最初に振り分けることが、LP広告を成果につなげるための実質的な第一歩です。

体制の整え方や外部への依頼の進め方に迷ったら、専門家への相談を検討してみてください。

▶︎外注の進め方と制作全体の流れはこちら

📄 関連記事 Web制作の流れと担当者のやるべきこと|依頼から納品・公開までの全工程

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FAQ|よくある質問と回答

LP広告の基本を理解したあとに「では、これはどうなの?」と気になりやすい疑問をまとめました。

Q. LP広告とSEO、どちらを先にやるべきですか?

A. LP広告とSEOのどちらを先にやるべきかは、自社の目的・予算・スピード感によって異なります。LP広告は広告費を払えば即日配信でき、すぐに反応を確認できます。一方、SEOはコンテンツを積み上げて検索順位を高める取り組みであり、成果が出るまでには時間がかかりますが、長期的には資産になります。スピードを優先したいなら広告から、予算を抑えて中長期的な流入を作りたいならSEOから入るのが一般的な考え方です。ただし、両方を並行して進める企業も多く、どちらか一方のみから始めるべきとは限りません。

Q. LP広告は効果が出るまでどのくらいかかりますか?

A. LP広告の効果が出るまでの期間は、予算規模や商材によって異なりますが、配信を開始してすぐに安定した成果が出るケースは多くありません。広告の表示自体は即日ですが、入札・ターゲティング・LPの各要素が最適化されるまでには一定のデータ蓄積が必要です。目安として、Google広告では入札戦略の学習期間について「最長で3週間または1〜2回のコンバージョンサイクルが必要となることがある」と説明されています。まずは数週間、データを貯める期間だと考えてください。そのうえで改善を重ねながら成果が安定していくものなので、初期の数字だけで判断するのは早計です。

Q. 予算が少ない中小企業でもLP広告は始められますか?

A. 予算が少ない中小企業でも、LP広告を始めること自体は可能です。ただし、広告費が少ないと配信量が限られるため、クリックデータが十分に集まるまでに時間がかかります。データが少ない状態では改善の根拠を見つけられず、「何が悪いのかわからないまま予算が尽きる」という状況に陥りやすいのも事実です。限られた予算でLP広告に取り組む場合は、目標とするCV数から逆算してLP制作と広告費の配分を決めることが、結果につなげるうえで重要です。

Q. BtoB企業でもLP広告は有効ですか?

A. BtoB企業でも、LP広告は有効です。ただしBtoBの商品・サービスはBtoCと比べて検討期間が長く、1回の広告接触で契約・購入まで一気に進むケースは多くありません。そのため、LPのコンバージョンポイントを「資料請求」「お問い合わせ」「無料相談の申し込み」など、ハードルの低いアクションに設定することが現実的です。実際にBtoBのLP広告では、商談や成約はLP後のプロセスで進めていく設計が一般的です。

Q. LP広告とリスティング広告は同じものですか?

A. LP広告とリスティング広告は同じものではありません。この2つは、そもそも分類の軸が異なります。リスティング広告は「どこに広告を出すか」という配信面による分類で、GoogleやYahoo!などの検索結果ページに表示される広告を指します。一方のLP広告は「クリックした人をどこへ連れて行くか」という誘導先による分類です。リスティング広告からLPに誘導すれば「リスティング広告を使ったLP広告」になりますし、SNS広告からLPに誘導すれば「SNS広告を使ったLP広告」になります。ただし同じリスティング広告でも、誘導先がホームページのトップであればLP広告とは呼びません。どちらか一方がもう一方を含む関係ではなく、異なる切り口で広告を捉えたものだと考えてください。

【出典】

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